1.塗装の目的と役割

 建築物塗装の主目的は、建物の保護と美観である。塗料は、被塗物の表面に塗り広げられて、乾燥固化して連続した皮膜を形成する。この皮膜を塗膜という。塗膜のもつ性能は、保護や美観、そして、いろいろな機能として発揮される。

 また、塗装によって得られる色は、機能配色として、生活環境の調整・仕事の能率増進、安全への働きかけ、商品価値の向上など、多くの面で活用されている。

 建築工法の発展は、高層化とプレハブ化に象徴される。現在では、各種の新建材が出現し、その仕上げ方法も多様化している。

 最近では、保護・美観のほかに、被塗物の表面にいろいろな機能を与える塗料が開発されている。この種の塗料を、一般に特殊機能性塗料と呼ぶ。同時に、工法や塗装機器の開発も進められて、建築物の塗装は、時代のニーズの変化に応じて新しい展開がなされている。

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